ドーナツと誠意

たまには思い出したいことたち

それは俺のだ、返せ

まだ行ったことのなかった、比較的近場の映画館がレディースデーだったので、仕事終わりに気になっていた作品を観に行ってきた。

 

アイスと雨音という映画は、わたしが今までMVでしか見たことのないような手法で撮影されたもので、息つく暇もない、という印象だった。

引き込まれていっては戻ってくる感覚が気持ち悪すぎて、エンドロールの後にすぐ離席する他の客に驚きながらもどうやって帰ればいいかと、考えるまでもなくただ駅まで歩いて電車に乗って最寄りで降りればいいだけなのだけれど、少し気が遠くなりながら帰路に着いていた。

見せつけられたのは青春そのものよりも、そのようなことが過去出来なかった(しなかった)自分のひどい卑屈さだったし、さらに今や座右の銘にしていることを否定されるような"正しさのある台詞(歌詞)"に、明日からどうやって生きようかとか思った。

 

演劇というものが嫌いになりそうだったのは、きっと別の理由に帰するのだと思う。